ちゃーりーはかめのぶろぐ

人生はエビフライ♪

仮面の正体

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Unmasked / Kiss (1980)
 
1. Is That You? (Gerard McMahon)
2. Shandi ( Paul Stanley, Vini Poncia)
3. Talk to Me (Ace Frehley)
4. Naked City (Gene Simmons, Poncia, Bob Kulick, Pepe Castro)
5. What Makes the World Go 'Round (Stanley, Poncia)
6. Tomorrow (Stanley, Poncia)
7. Two Sides of the Coin (Frehley)
8. She's So European (Simmons, Poncia)
9. Easy As It Seems (Stanley, Poncia)
10. Torpedo Girl (Frehley, Poncia)
11. You're All That I Want (Simmons, Poncia)
 
 
 

 キッス8枚目のオリジナル・スタジオ・アルバムで、私の記憶が正しければ、初めてCD化されたキッスのアルバムはこれだったと思います。前作のポップ路線を更におしすすめた作風で、今聴いてみると80年代の流行を先取りしたような音作りと言えましょう。曲作りにはそれまでに増して外部のコンポーザーを迎えて、曲想にヴァラエティを持たせていますが、シングルの「シャンディ」はそこそこのヒットになったものの、あまりにキッスらしくない音のために、評判は悪くセールス的にはかなり悲惨だったようです。明るくキャッチーな音作りとは裏腹に、バンドの暗黒時代の幕開けとなる作品となってしまいましたが、収録曲は佳曲揃いの捨て曲なしで、個人的には好きなアルバムです。 
 
 前作の『地獄からの脱出』(1979年)でも1曲のみしか参加していなかったオリジナル・メンバーのピーター・クリスは、本作ではクレジットのみで全くレコーディングには参加しておらず、曲も提供していません。ピーターのかわりにドラムを叩いているのはこれまた前作から引き続きアントン・フィグ。それと引き換えに、本作でもエース・フレイリーのソング・ライターしての才能がいかんなく発揮されており、いかにも彼らしい曲を、3曲提供していますね。ドラマー以外にも外部のプレイヤーが結構多く参加しており、ジーン・シモンズによるアーバン・ポップ風のM4でリード・ギターを弾いているのはボブ・キューリック。
 
 しつこく追い回すパパラッチにうんざりして、全員そろってパッとマスクをとってみたら、マスクの下もやっぱりお馴染みのメイク顔で、これがキッスの素顔なんだ!というベタな内容のアメコミ風ジャケもなんとなくバンドの不穏な未来を象徴しているように見えないこともないかも…。