『髪結いの亭主』
『髪結いの亭主』
(Le Mari de la coiffeuse)1990年/フランス
アンナ・ガレリアのうまく言葉に表せない魅力に圧倒されてしまうこの映画は
一種の妄想の映像化であり、かつ、男と女の本質的な違いのクールな表現でもある
どうしても、こと色恋沙汰においては、女の方が男よりも
老いを意識しなければならないし、男の無邪気さと身勝手さが許せないときがある
男の無邪気さと身勝手さは、あの奇妙で若干不快な中近東風の踊りに象徴され
女は結婚を決意したときに、その結末をも既に決定していたと考えられるが
男はそんなことには全く気がつかないどころか、自分の幼少期よりの
夢が実現したことを喜び主導権を握ったとさえ思っている…
めまいがしそうなフランスならではの名画