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A TRIBUTE TO ANARCHY:逸見泰成を悼んで…



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A TRIBUTE TO ANARCHY / 2007


10年前(!)にリリースされたアナーキーの2枚組トリビュート・アルバム

残念ながら、私は近年の日本のパンクシーンについて極めて造詣が浅いため
参加しているバンド等をほとんど知らない、若しくは知っているかどうかよく分からない
で、この手のトリビュート・アルバムは大抵の場合、つまらない

にもかかわらず、かかわらず!これはすごくいい!
すごい疾走感で、怒濤のごとくくりだされるアナーキー・ナンバーが一気に聴けてしまう
これは実は初期のアナーキーのライブのノリと同じで、全く中だるみしない


そして、やっぱり曲がいい

視聴できます↓

仲野茂と遠藤ミチロウも1曲ずつ参加しているのもちょっとうれしい






先日(と言っても、もう2か月も前のことだけど)、逸見泰成氏が急逝してしまった
アナーキーのオリジナルメンバーが集結しての一夜限りのライブの直前であったように
記憶しているけれどあれは結局どうしたんだろう?死因も公表されていない
仲野茂のブログも読んだが特に言及はなかったように思う

彼のバンド内でのポジションは、ちょっとだけブライアン・ジョーンズに似ていた
アナーキーの最初期においての彼の重要な役割はバンドのスポークスマンだった
彼の、いかにも暴走族上がりの不良然としたルックスはバンドの象徴とも言えた

しかしながら、バンドの成長に伴って、それは少しずつ変化していった
4枚目のアルバムあたりから現れ始めたうねるようなグルーヴ感は
もう一人のギタリストである藤沼伸一と、見事なリズムセクションから
生み出されていたのは明らかであったし
バンドのキモはなんといっても仲野茂の力強くてぶっといヴォーカルだし

そして、バンドの絶頂期に逸見はあの事件を起こす


仲野茂の古いインタビューを読むと
「何か月か食らえばすぐ出てくるだろうし」程度の軽い認識だったのだが
蓋を開けてみたらそうはいかなかった、みたいなことを話していて
いずれにしろ、それほど長くはない刑期を終えたらすぐに活動再会
というつもりだったことがうかがえる

しかし結局逸見はアナーキーには戻らず
残された4人はバンド名を変えて活動再開
2枚のアルバムを残したものの長続きはせず、休眠状態に…

その後のアナーキーの経過については別の機会に譲るとして
バンド内での立ち位置が不鮮明になっていった逸見は
あの事件をきっかけに去って行ったと見るのは
それほど素っ頓狂な邪推ではないように思うのだが…


でも私は逸見泰成という人が果たした役割は大きかったと思う
あの人柄がにじみ出だ笑顔といい、ライブでうつむき加減に
黙々と演奏する姿といい、ファッションといい
どれをとっても重要だった

ロックってそういう音楽なのだ



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