ちゃーりーはかめのぶろぐ

人生はエビフライ♪

歌うクジラ

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今頃読みました^^;
ご存じのように、これって雑誌に連載された後
単行本とEブックで刊行されて
Eブックの方は ipad 限定でしかも坂本龍一の音楽つきで
音楽と連動してグラフィックが動くとかで話題になって
いかにも新し物好きの村上龍らしいなぁ…と
 
で、私は古い人間なもんでどうもEブックが苦手で
そもそも ipad 持ってないし…ってわけで
単行本買う気にもなれずそのまんまになってて
先日本屋でひょいと見たら文庫本があったんですぐ購入!
というわけで今頃やっと読みました
 
一読した印象を言うとすれば
今までの氏の作品と比較して間延びしている
というか密度が低いというような印象を受けました
もしかしてこれって連載中から音楽やアニメと連動させるつもりだったんでしょうかね?
だからまとまった活字だけの書物になるとなんとなく間延びした感じになるのかも知れない…
 
傑作である
「コインロッカーベイビーズ」、「愛と幻想のファシズム」、「半島を出よ」
といった作品は常に当時から10~20年後の近未来を舞台にしていて
「5分後の世界」はパラレルワールドだったし
そういう環境設定の中で村上龍の鋭い政治・経済分析がミックスされて
恐ろしくスリリングでリアリティのある作品に仕上がっており
それが大きな醍醐味の一つだったのですが
本作の舞台は約100年後のため
どうもピンとこない、というのもあるかも知れませんね…
 
文章を読んでいるだけで映像が浮かんでくるような
迫真性にも欠けるようにも思いましたし
個人的にはやや物足りない一冊でした…
いや、二冊…
 
 
でもやっぱりEブックで読んでみないとダメかな…