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人生はエビフライ♪

ジャンゴ 繋がれざる者

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ジャンゴ 繋がれざる者 (Django Unchained)公開中・アメリ
 
監督:クエンティン・タランティーノ 脚本:クエンティン・タランティーノ
製作:レジナルド・ハドリン、ステイシー・シェール、ピラー・サヴォン
製作総指揮:シャノン・マッキントッシュ、マイケル・シャンバーグ、ジェームズ・W・スコッチドポール、
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まず結論から言うと、そんなに面白くない
前作の『イングロリアス・バスターズ』(2009年)が
手放しで絶賛できる大傑作だった故に余計そう思うのかも
 
タランティーノはマカロニ・ウエスタンの大ファンで
キル・ビル シリーズ』や『イングロリアス・バスターズ
にも、多くのマカロニ・ウエスタン作品からの引用がみられました
が、もちろん『キル・ビル シリーズ』も『イングロリアス・バスターズ』も
マカロニ・ウエスタン映画ではなく、だからこその面白味があったわけです
それに、別に元ネタを知らなくても、タランティーノの今までの映画は
それ自体として完璧に面白かったという点も重要です
 
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ジャンゴ 繋がれざる者』で、タランティーノは遂に本当の西部劇に
挑んだわけですが、西部劇で自分の愛する西部劇を引用してもそれは
単なるまねごとになってしまう部分も大きいし、今回は実に珍しく
実際に元ネタ映画を観ていないと楽しめない部分も多い!
 
オリジナル達に敬意を表しているのは十分に分かるけれど
本来のタランティーノらしさがかなり影をひそめてしまっているのですね
プロットのつなぎ方も彼らしくなく、なんだかロドリゲスの作品みたい…
 
そして、今回私個人が致命的と思ったのはキャスティング
ジェイミー・フォックスは確かに素晴らしい、恐らく過去最高の演技でしょう
もともとウィル・スミスを予定していたという話も聞きましたが
これはもう、ジェイミー・フォックスで大正解!だったと思います
 
 
ところがその他の主要キャストがいかん! まずクリストフ・ヴァルツがダメ
もちろん私が期待しすぎたのもありますが、『イングロリアス・バスターズ
の世界を一歩も出ていない、というか、意識しすぎてしまっている
(これはクリストフ・ヴァルツの責任ではない…、彼はすごくうまい!)
 
 
ジェイミー・フォックスの相方役のケリー・ワシントンも全くダメ
この役に一体何故彼女?????? 華がないのでありますよ!
おなじみのサミュエル・L・ジャクソンでさえも精彩がない
レオナルド・ディカプリオはもちろん論外(でもこれは100%想定内)
 
(ほんのちょびっとだけ出てきたブルース・ダーンがやけに光ってます)
 
 
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だがなんと言っても最大の問題がですね、テーマがでかすぎです
タランティーノ本人が主題を十分咀嚼し切れていないのです
当然のことながら、「ナチをやっつけろ!」ほど単純ではないわけで…
 
 
まぁ、そういうわけで、私なりに総括するとですね~
タランティーノは力みすぎて、過去のパターンを踏襲するだけに終わった
と、思うわけですが、興業的には大成功みたいですね~
受け入れられやすかった、ということでしょう
 
アカデミー賞も、私的にはダメと思った部分が受賞しているわけですから…
(もしシリーズ化されたらどうしよう…??)
 
そうそう!あとひとつ!長すぎます!
キル・ビル』みたいに2本に分けたほうが良かったんじゃないかな~?
 
 
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なんだかボロクソになってしまいましたが、タラ・ファンはもちろん必見
タラの映画を全く(又はほとんど)観たことがないという人にとっては
かえってものすごく新鮮で面白いかもしれません