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人生はエビフライ♪

太陽はひとりぼっち ~ ラストタンゴ・イン・パリ

 
全く潤いがない殺伐とした恋愛映画を2本…
 
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『太陽はひとりぼっち』 ( L'eclisse)1962年・イタリア・フランス
脚本:ミケランジェロ・アントニオーニトニーノ・グエッラ、エリオ・バルトリーニ
製作:ロベール・アキム、レーモン・アキム 音楽:ジョヴァンニ・フスコ 編集:エラルド・ダ・ローマ
出演:アラン・ドロンモニカ・ヴィッティ
 
ラストタンゴ・イン・パリ (Ultimo tango a Parigi)1972年・イタリア
監督:ベルナルド・ベルトルッチ 脚本:ベルナルド・ベルトルッチフランコ・アルカッリ
製作:ベルナルド・ベルトルッチ、アルベルト・グリマルディ 音楽:ガトー・バルビエリ
撮影:ヴィットリオ・ストラーロ 編集:フランコ・アルカッリ、ロベルト・ペルピニャーニ
出演:マーロン・ブランドマリア・シュナイダー
 
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『太陽はひとりぼっち』は
イタリアの巨匠、ミケランジェロ・アントニオーニによる、愛の不毛三部作のひとつです
ほんっとに不毛で、私は小学生のときにみたのですが、子供ながらに「不毛だ!」と思いました(笑)
 
アラン・ドロンは26~27歳くらいかな… 
太陽がいっぱい』(1960年)の2年後ですが既に風格があります
この深く太い眉間の縦ジワ! この鋭く冷ややかな目! 
そこらの20代半ばの若造達とは全く違う生き物という感じがします
子供の頃、この眉間の縦ジワにあこがれて真似しようとしたけど、無理でした(笑)
 
さて、ところでこの映画の見どころの一つは、ヒロイン役のモニカ・ヴィッティのファッション
ファッション・ショーのように様々な衣装を見事に着こなしております
お気に入り(?)は柄と色が違うだけでほぼ同じデザインのツーピース!
何着持ってるんだろう?なんて思っちゃいましたが、これって当時の流行だったのかな~…
 
熱気が伝わってくるような証券取引所の描写が非常に印象的でした
 
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罪深い映画といえば、『ラストタンゴ・イン・パリ
マリア・シュナイダーはこの映画に出演したことで壊れてしまったと言われていますし
マーロン・ブランドは、演じることがほとんど苦痛であったようです
 
監督のベルナルド・ベルトルッチパゾリーニにがっちり仕込まれたというのがよく分かる作品です
過激な性描写と美しい風景描写やマリア・シュナイダーの子供っぽいキュートさはかなり意識的に対比として描写されており、それがまた残酷で退廃的で絶望的なムードを盛り上げているように感じます
 
マーロン・ブランド演じるばっちい中年男が最後に人間らしさを見せて、よもやハッピーエンドでは?
と期待させつつの衝撃的なラストは実に実ににくい演出と言えましょう…
 
虚しい痛みにみちた鬼のような名作だと思います
 
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