寄生獣 完結編
『寄生獣 完結編』 (2015年・日本)
『寄生獣』(2014年)の後編です
率直に言って、前作からはかなり見劣りします
が、そのことは予告等からある程度予測していたので
がっかりした、という感じはありませんが、良い方へ期待を裏切っては
くれなかったのは残念と言えば残念です…
まず、前編後編合わせて4時間強で
この壮大な物語を表現するのは無理でしょう
その無理をしたために、前編以上に重要部分の設定が大きく
変更されている箇所がいくつもあり、非常に不自然です
そして、前編では大して問題ではなかった特撮のダメさが
この完結編では相当に足をひっぱっていますね
残念ながら邦画の限界を露呈してしまったと言わざるを得ない…
しかもクライマックスの映像は明らかに『ターミネーター(2)』のパクリで
あれはちょっと情けない…
この完結編で一番残念だったのは
市庁舎における、後藤による自衛隊員達の壮絶な殺戮シーンが
映画の中では映像としてほとんど表現されていない点
これでは原作を読んでいない人には後藤の本当の恐ろしさが伝わりません
(ちなみに映画では自衛隊はSATに置き換えられていました)
また、田宮良子が赤ん坊を守るくだりの映像表現はあまりにも稚拙でしょう
キャスティングは引き続き素晴らしかったと思います
映画そのものの物足りなさをかなり補っていたと思います