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人生はエビフライ♪

追想

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追想
(Le Vieux Fusil)1975年・フランス
 
監督:ロベール・アンリコ 脚本:パスカル・ジャルダン、クロード・ヴェイヨ 
原案:ロベール・アンリコ、パスカル・ジャルダン 製作:ピエール・カロ 
撮影:エティエンヌ・ベッケル 音楽:フランソワ・ド・ルーベ 編集:エバ・ゾラ 
出演:ロミー・シュナイダーフィリップ・ノワレ、ジャン・ブイーズ、マドレーヌ・オーズレー、
ヨアヒム・ハンセン、カトリーヌ・デラポルテ

 
監督は『冒険者たち』の ロベール・アンリコ
追想』というロマンティックな邦題
そういったことから想像する内容とは全く異なる
非常にショッキングな作品です
 
 
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 舞台はドイツ占領下のフランスで、主人公の男は裕福な外科医。戦争も末期。ドイツ軍によるレジスタンスの掃討作戦などで街はぶっそうなため彼は妻子を田舎の村にある自分の所有する城(!)に疎開させます…。
 
 ある日彼は無性に家族が恋しくてしょうがなくなってしまったために、仕事もそこそこに、疎開先の城へと妻子に会いに出かけます…。ところが彼がそこで見たものはドイツ軍に惨殺された村人達の死体の山!そして愛する妻は輪姦された上に火炎放射器で無残にも焼き殺され、愛する娘も村人たちと同様に惨殺されていました…。深い悲しみにうちひしがれ、激しい怒りにかられた外科医は復讐の鬼と化すのです。
 
 普段はおとなしい外科医を演じるのはフィリップ・ノワレで、これはもう明らかに『わらの犬』のダスティン・ホフマンを意識しています。外科医の妻を演じるのがロミー・シュナイダーで、彼女は冒頭で殺されるので、ほとんど回想シーンのみに登場しますが、非常にうまい演出で、彼女の出演作としては(個人的には)最も好きな部類に入る作品。
 
 結局復讐は遂げるものの、その後に残る何とも言えない空しさは『冒険者たち』を彷彿させるんですね~…。例のトラウマ映画館にも取り上げられ、タランティーノの『イングロリアス・バスターズ』にも影響を与えていると思われる1本。
 
 
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