ちゃーりーはかめのぶろぐ

人生はエビフライ♪

終の信託

イメージ 1
 
終の信託』 (2012年)
 
監督:周防正行 脚本:周防正行 原作:朔立木 製作:亀山千広
音楽:周防義和 撮影:寺田緑郎 編集:菊池純一
出演:草刈民代役所広司大沢たかお浅野忠信細田よしひこ、中村久美
 
 
 
 
これも原作未読なのでなんとも言えないのですが
この映画の主題あるいはねらいは一体どこにあったのか?
よく分からない消化不良感が最後に残りました
 
終末医療というものの本質を鋭くえぐった!
とはとても言いえない底の浅さ、プロットと構成の甘さ
特に主人公の女医と同じ病院の同僚(?)医師との不倫の描き方
などは全く不要と思えるくらいの雑な表現で
草刈民代は脱ぎ損だったのでは?と思えるほど…
 
終盤の、主人公の女医が追いつめられていく検事とのやりとりは
(原作者が弁護士ということもあるのでしょうが)
観ながら思わず手を握りしめてしまうほどに非常に緊迫感があり
ものすごく見ごたえがありますが、流れが全く違っており
(それが意図したものであったとしても)浮いています
 
ただし、草刈民代の迫力のある演技は素晴らしい!
彼女は与えられたキャラクターを完璧に演じ切っており
私としては手放しで絶賛したいところです
 
逆に役所広司は自分の役を十分に把握して切れて
いなかったように思われました… ちょっとおかしく感じます
ただそれは、本人たちにとっては深刻なことも
傍から見れば喜劇にすぎないという、一つのテーマの
具現化であるとしたならばそれは大したものです
でももしそうだとして、それが鑑賞者によく分からない
のであるならば、それは監督の力量の問題かも知れません
 
色々と否定的なことばかり書いてしまいましたが
非常に珍しいタイプの作品であることは間違いないので
観て損はない、というか観るべき作品ではあります
矛盾してるようですが、私もあと2~3回は観たいと思っています
 
同じく周防監督の『それでもボクはやってない』(2007年)
と比較して鑑賞するのも面白いのではないでしょうか?
 
 
イメージ 2